めちゃめちゃ時間かけて読みました。それでも読み終わると思うともったいなかったー!
紙の本で手元にあるんだから何度でも繰り返し読めるんだけど、
最初の一回の、「初めて」の感じって独特じゃないですか。それを一気に味わっちゃうのがもったいなく感じる作品だったので、ゆっくり、ちょっぴり、少しずつ。
一つ読み終わったら本を閉じてため息ついて。こんなに丁寧に味わって読んだのは初めて。


内容紹介
死んでしまった美しい女との百年後の邂逅、逃れられない前世の因縁、明治の世に運慶が現れる不思議、自殺を試みた瞬間に味わう激しい後悔、断崖絶壁で夥しい数の豚に追い詰められる恐怖……。漱石の内面の孤独が色濃くにじみ、曰く言い難い十の夢が語られる珠玉の小品『夢十夜』を、名手近藤ようこが漫画に描く。


夢というのはこんなふうに書き表せるものなんだなあ。
夢って独特の質感があって、でも触れないし現実でもないし、どうしたらいいものかと思いつつ、印象的な夢を見た時だけは手帳にメモったりしているんだけど、わたしは文章でしか表せないので、絵とかマンガにできる人って、ホントに羨ましい。

で、自分の脳内にしか存在しないと思っていた夢の手触りや雰囲気がそのまま文章で読めるのが漱石の夢十夜で。
さらにその世界観をまるっとマンガにしてくれたのが、この近藤ようこの夢十夜。
ため息が出ちゃいます。

もうね、第一夜から鷲づかまれますよ。
夢の女性だから、彼女はわたしの脳内では顔も姿も朧気だったの。髪は長いのかそうでないのか、美女なのかおとなしい地味な女性なのか、なんともつかみどころがなかったのが、この本で「ああ、こんな姿かたちの女だったんだ、と一気に姿が固まりました。

時代がわかりやすいものあり、どことも知れない実に夢っぽいものもありで、ふわふわと漂うように夏目漱石と近藤ようこの作り上げた世界に入り込み、たっぷりとひたれます。
モノとしての大きさは本の天地左右と厚みしかないのに、その世界がどれほど広がりをもっていて、どれほどあやふやで、それでいて心に残るのか、それはもう読んでいただくしかないのよねー。わたしの表現力では…ううう…★

そして、このマンガは白と黒がよく似合うんです。そういえば映画の『心中天網島』を見た時に同じようなこと考えたなあ。
表紙みたいに差し色を、色数少なく薄めに、が限界かな。正直、表紙よりも中のモノクロのほうが雰囲気が合ってる気がする。あ、でも裏表紙の百合は絶品なので、書店で見る機会があったらぜひぜひご覧あれ!

個人的には第一夜は絶品ですが、第三夜も素晴らしい。そういえば第三夜はいろんな人がオマージュ的に作品に組み込んでるよね。吉野朔実さんのとか好きだったわあ。
時代やタッチなどいろんなタイプの絵柄になっているので、絵と内容のマッチングを見るのも楽しいんだよね。第五夜はこういう時代で見せるのかと意外で面白かったし、第八夜は主人公が夏目漱石そのまんまのイメージでニヤニヤしちゃった。

好きな本だといっても十夜分の夢なので、こんなだっけ?とすっかり忘れている夜もあるので、原作とコミックを読み比べるのも楽しそう。近々本棚を探索せねば。そして読むときには白い百合を部屋に飾りたい。つぼみが花開くのを眺めてまた第一夜を読み返したい。
マンガと文庫を2冊並べて百合の花のそばに置くとかどうかな。
気取ったことだなと思いつつも、そういうことをして、似合うかどうか試してみたいです。

もしこの記事を読んで、そしてこのマンガに興味をもって手に入れた人がいたとしたら。
読むのはゼッタイ夜がいいです。
と、強く強くおすすめします。
朝の光で読んだこともあるけれど、夜の匂いが薄れてしまうので、美味しいんだけど出来上がりから時間がたっちゃってちょっと冷めた料理を食べてるような、<ひと味足りなさ>を感じちゃいました。わたしだけかな?いやきっとそんなことはないはず。

夜の濃さ、眠りの質感を、どうぞご堪能ください。


 [あ行の出版社]    [や行のタイトル] 




今出てるのは3巻で、春に4巻が出るようです。
そういえば、連載途中で吉祥寺が住みたい街ナンバーワンじゃなくなったんですよねー。

【内容情報】(出版社より)吉祥寺で不動産屋を営む双子・都子と富子。吉祥寺に憧れを抱いてやってくる客は彼女たちのフレンドリーな接客に戸惑いながら、吉祥寺以外の“本当に住みたい街”を見つけていく。第2巻では、秋葉原、蔵前、経堂、神楽坂の街ぶらはもちろん、重田双子の実家リノベーション化計画もグイーンと進行! 街ぶらラブな不動産マンガ、ますます目がはなせません! 第3巻では、恵比寿、十条、福生、茗荷谷の街ぶらはもちろん、重田双子が実家リノベーションのため一人暮らしすることになる。東京をこよなく愛する二人が新生活に選んだ街は意外な場所だった。 読むと引っ越ししたくなる街ぶらラブな不動産マンガ!




マキヒロチさんは『いつかティファニーで朝食を』で知った漫画家さん。『いつか~』はアラサー女性グループの生活と朝食を絡めたストーリー展開です。

『いつか~』が<食>ならこの『吉祥寺~』は<住>がモチーフ。
引越しなのでその背景には諸事情あったりもするんだけど、引っ越すことでリセットして、新しく仕切り直しできるってことで、登場人物みんな前向きに区切りを迎えてるのが好み♪

狂言回し的な主人公の双子、都子と富子はインパクトがすごいです(笑)。外見もだし性格もね。吉祥寺がいいかなってくるお客さんにいい物件がないとなると即「じゃ、吉祥寺やめよっか」って拉致の勢いで別のとこに連れてっちゃう。コワイってばさwww
しかも物件にたどり着くまでがまた長い!街案内のほうが部屋案内よりはるかに力が入ってるのね。しかもたいていどっかお店に入って飲み食いするしw 
これで契約決まるってすごいよねーと思ってたら、3巻の終わりでお客さんに逃げられて「うちらが無理矢理連れてきて決める人は1ヵ月に1回くらいだし」ってセリフがあった。どうやら読者は成功例ばかりを見ているらしいよw 

読みながら、街紹介と部屋紹介のどちらが気になるかは、その人によるよね。わたしは圧倒的に部屋派なので、行ったことがある街を見て「そうそう、この店あるよねー」くらいの感想だけど、このマンガをガイドブックにして「次の機会に行ってみよう!」とツアーをしても楽しいんじゃないかな。

部屋派はマンガを読みながら自分の好みポイントを確認ね。いろんなパターンがあるから、自分はどこが気になるかチェックしておくとリアル引っ越しで部屋探しをするときに役立つ、かも?
自分の引越しのときは「そうだ!足を伸ばせるお風呂がいい!」でしたわ。中野のゴージャスお風呂のマンション、素敵回だったなあ( ´艸`)。

不動産屋のインパクトある姉妹、人に部屋をすすめるときの視点は鋭いのに、自分たちの家をリノベーションしようってなったときに見事なまでにコンセプトが浮かばなくてうだうだしたのが妙にリアルだった。たしかに「コンセプト」とか言われても、そんな簡単に決められないよね。
リノベの案と並行しながら、ふたりそれぞれがリノベ中に住む街を見つけたところで3巻が終わり。
「人の数だけ生活の仕方があるよね」ってのは3巻のセリフだけど、4巻はどんな街や生活や部屋が見られるのか?
今から楽しみで~す♪


 [か行の出版社]   [か行のタイトル] 

あれ?ブレザーの色が変わってますけど、いいの?
1巻を買った翌日に再度本屋に走りましたよ(*・ω・)(*-ω-)(*・ω・)(*-ω-)ウンウン

内容紹介
能面をつけて生きる女子高生・花子さん。のほほんと過ごす花子さんですが、彼女をめぐる妄想、そして恋心はヒートアップ! 花子さんの意外な一面も明らかになって…!? 能面女子の青春コメディ第2巻!!

買った勢いで書いた1巻の紹介記事が気になる方はこちらからどうぞ!


2巻のあとがきで「1巻が売れなかったら2巻は出なかった」とぶっちゃけられていましたが、すでに3巻は出る予定になっているらしい。人気があってなにより。
1巻のメンバーがはっちゃけてパワーアップしております。

花子さんはねー、安定の能面さんなんですが
香穂ちゃんはちょいズレに磨きがかかり
けんちゃんはどんどん残念なお頭に
三郎さんの変態っぷりも順調に進行…
要するに、みんなヘンなベクトルになってますwww 

特に三郎さん!あなたちょっとそこに座って(以下略)といいたくなってしまうのは、わたしが成田美名子さんの『花よりも花の如く』を読んでるからかも。
…うん、同じカテゴリに入れるのはムリがあるよね。
でも、両方読んでるとどうしても浮かぶんだよおおお!
両方読んでこの葛藤が通じる人と語り合いたい。マジで。
小面で反射的に思い出すのが、『花よりも~』のシリアスなエピソードだったりしませんか?ねえねえねえ!

ところで織田さんのテクなのか、今どきの女子高生はこういうものなのか、スカート短くて大胆ポーズで上手にヤバいとこ隠されて描かれてるんですけど、それ気になってるのわたしだけでしょうかとムリヤリ話を変えてみる。
えっちいアングル多いよね。見事に隠されてるけど。ドキドキする男子へのサービスなんだろうかw

さらに気になっているのが、花子さんママの面はいつから般若なんだろうということ。気になる同志はいませんかねー?花子さんの初面のときから般若ですけども、親戚の方々は孫次郎とか増女とかじゃないの?(1巻最終話を見て知ったかぶりで書いてみる)
泉家の面のルールがわかる巻はこの先くるのかしら?などと、どうでもいいことでワクワクしてみたり。
あとねあとね、今記事を書きながら思ったんですけどね、花子さん、美容室ではどうしてるんだろ。シャンプーもカットも面ひも邪魔なんじゃない?そのうちネタになったりしないかなーw

斯様に気になっていることは多々あれど、ストーリーがすすむにつれて意外とどうでもよくなってるのは能面の中の花子さんの素顔だったりも。
クラスメイトの坂本君はいまだに気になっている(というか美人であってほしいと思ってる)みたいだけど、能面があれだけ表情豊かでキュートだと、カラーじゃなければ違和感を感じなくなっちゃって。読んでるうちに慣らされてきちゃったわあ(しみじみ)。
まあ、カラーコミックスの表紙を見るとやっぱり「おおっ」とはなるんですけどね。インパクト強いわw

今の流れだと、3巻は水着姿が拝める予定の花子さん。巻末の注によると、予告のラフと実際の水着とはデザインが異なる場合があるそうですwけんちゃんサブちゃん、鼻血出さないようにねwww
磨きがかかりつつある花子さんのキュートな能面姿がさらにかわいくなることを期待して(マジで1巻より2巻のがリアルなのに表情豊かに愛らしくなっております。見比べ必須!)、夏まではちみちみと1巻2巻を読み直すことにしまっするー。


か行の出版社]  [な行のタイトル] 

小説家になろう掲載作品。短編です。
竜の花嫁

あらすじ
目を開けたらドラゴンだった──竜に転生した女子高生と、見目麗しい王子のお話。人×ドラゴン(人化なし)につきご注意下さい。なお、後半は別視点につき、お話筋自体は半分くらいです。(2014/5/18活動報告より小話を追記しました)

著者は飛鳥さん。最近は執筆してないみたいですなー。新作読みたいです。


なろうでは、短編の場合あらすじ読めるルートとダイレクトに作品にアクセスするルートがあって、わたしは短編だとたいていダイレクトに読みに行っちゃいます。
なので、この作品も直読み。

いわゆるテンプレだと、竜は男性(雄)で、花嫁が人(雌)だと思うんですよねー。
あれ?違う?主人公の竜、女性?しかも(元)女子高生?
あんまり深刻に物事を考えるタイプじゃないみたい。明るくてフレンドリー。
かわゆす。
のんきに暮らしてたところに現れる少年。いいとこのぼっちゃんぽいね。ふむふむ、万能薬の竜の血が欲しくて来たとな。
美少年だしー、ま、いっか。と血をあげちゃう竜ちゃん。傷口ペロリと舐められて女の子になにすんの⁉とドギマギ。
かわゆす。
1月後に彼は礼を言いに再訪、そして10年後の再会。
ちょっとSっ気がありつつも、竜ちゃんの好みどストライクのカッコいい男性に成長しちゃって。
訪問の理由を聞き、彼の国へ。なに?原因は呪い?解除するには彼と契約が必要?うんまあいいかと、ノリも軽く契約を結ぶ竜ちゃん。なんだかんだと絆されて、結局国にとどまりましたとさ。
うむ。かわゆす。

…というストーリーが後半、彼視点で展開されるとあらビックリ。
主に竜の言葉づかいによるんだけども、主観と客観のギャップがでかい。翻訳すごい。竜が神々しいぞ。
しかし、言葉は重々しくともやっぱり竜ちゃんは少女だから、ふるまいの端々にそれがにじみ出ていてキュート。
竜ちゃんに惚れたSな彼は狡猾に囲い込み溺愛しまくっております。やだもう、ラブラブじゃないですか~♪

と、ニヤニヤのあと、最後にオマケ的な小話が追記されていまして。これがまた面白いんだけど、まとめて読むよりも別ページで読みたかった気が。
短くてもいいと思うんだけど、字数に関しての規約とかあるのかな?

さらに後日談の小話が著者活動報告で読めます。これがまた大笑いなんですわ。訪問してそこまで読むべし!断言します。
合わせて3編でシリーズにしてくくればいいのにー。もっと書いてくれてもいいのにー。
なにしろギャップ萌えをメチャメチャくすぐられました。
溺愛Sに捕まった竜ちゃん、さらに追加の後日談があったらR18かな。
なんて妄想を膨らませつつムフムフ読ませていただきました。どっとはらい♪



 [小説家になろう]    [ら行のタイトル] 

ぶたぶたさんのコンビニコミック、去年出てたんですよね。買ったけど、オススメしたくて姉のうちにもってっちゃったので手元にありません。またどっかで見つかったら買おう。
前にも書いていますが、小説ぶたぶたさんシリーズの新刊ペース早いです。わたしの読書ペースが追い付かなかったりする。もっとマメにならねば…★

内容(「BOOK」データベースより)
寒い冬の夜。商店街の一角に気になる店が。覗いてみると、温かな雰囲気に心が躍る。ああ、入ってみたい、そんなとき。もし、店の隅にピンクのぶたのぬいぐるみが転がっていたら、それは「味に間違いない店」の目印かも。見た目はぬいぐるみ、中身は心優しい中年男性。山崎ぶたぶたが、いろんなタイプの飲み屋さんで、美味しい料理とともにあなたを待っています。
ぶたぶたさん好きすぎて、こんだけブログで紹介してました。こんだけ書いてたらいいよねってことでカテゴリ作りましたわーw
(過去記事のカテゴリ分けはおいおい…(;^_^A)
「ぶたぶた」
「クリスマスのぶたぶた」

「キッチンぶたぶた」
「ぶたぶたの本屋さん」
「ぶたぶた日記(ダイアリー)」
「ぶたぶたの甘いもの」


矢崎さんは食べ物を美味しそうに書く作家さんで、ぶたぶた以外に『食堂つばめ』シリーズも順調に巻数が増えています。良きかな良きかな♪
で、今回は居酒屋さんやバーのマスターをしているぶたぶたさんの話。
ツイートもしましたけど、切実に近所に「やまざき」(テイクアウトがいろいろできる居酒屋)か「桜屋」(おでんの屋台)が欲しい!です。仕事終割が遅い、でも外ご飯を日常にするのはあんまり気が進まない…って方は読むの気をつけたほうがいいかもです。すっごい!リアルに浮かぶから!(経験者は涙をにじませ語る)

ずーっとずーっとぶたぶたさんのシリーズを読んでいるので、彼は脳内での知り合いです。
ぶたぶたさんの作る食べ物は美味しそうで、しかも彼の姿を見ながら他愛のない話をしてもいいなら、通うよね。うん。
だから遠くにありますって話は聞きたくなくて、やっぱり近所とか行ける範囲の場所にあってほしい。『僕の友だち』の新宿ゴールデン街で日替わりの店主さんとかもいいなあ。ホラー語ってくれるのかー、がんばって仕事の調整するかも。

リアルではちょっと人見知りの気があるわたしでも、ぶたぶたさんにならきっと話しかけられると思うんだけど、でも、飲食店だったらとりわけ話しやすそう。カウンターで話し込まなくても、挨拶がてらの一言二言でいいの。元気出ると思うの。
…うん、最近ちょっと疲れてる自覚ある(笑)。

だからこそ!こういう本で日常の元気をストックするのですよ。

読みながらニヤニヤしたり、「あるある」と頷いてみたり、そうかなー?と思ってみたり。
気軽で読むのに神経使わなくていい安心感のあるシリーズ、大事。
ぶたぶたさんにはわたしの永遠のお隣さんでいてもらって、だれかと話してて、美味しいものを作っててほしいものです。
読んでる間は楽しくて、読み終わると本棚で次回の待機をしてくれる。そんな1冊でした。


 [か行の出版社]   [あ行のタイトル] 
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