新年早々、一回更新したところでダウン★
やっとブログが書けるまで回復しました。
今月もすでに長くキビシイ更新になりそうですがw
がんばります(^皿^)


内容(「BOOK」データベースより)
ある日、こつ然と父の墓石が消え、10歳の少女ケートは父の死に不審をいだいた。サティン入江で知った真相とは?…ミステリー・タッチで描く人生の真実。ピアスの最新作

文章はフィリパ・ピアスさん。
絵はシャーロット・ヴォークさん。
出版社は岩波書店です。

このブログでは紹介していませんが
フィリパ・ピアスさんの代表作は
「トムは真夜中の庭で」ですね。
ワタシ個人としては、デビュー作の「ハヤ号セイ川をいく」の方が好きかな。
後者は年内、この本が似合う時期に紹介したいと思っています。

実を言うと、この作品
全体的に薄暗く、ちょっと重たくて
ちょうど物語の始まる1月の、雪の降る前の曇り空みたいなトーンが
全体的に漂っています。

仲が悪いわけではないけれど
家族の間にはなんとなく不協和音が流れているようなムードで
はっきりした理由はわからないけれど
でも
なにかあるんだ…という感じ。
ティーンエイジャーの子どもたちの年齢や
精神的な不安定さも多少は関係しているんですけどね。
きょうだいだけれどもうまく会話がかみ合わなくなり
ついいがみ合ってしまう、的な部分も見られますし。

時たま
明るく陽がさす天気のいい日
それこそそり遊びに行くような
家族みんなが友達とも連れだって出かける
キラッと光る明るいシーンをはさみつつも
「どうして?」「どうして?」と
エコーのような問いかけが聞こえそうな展開。
そして
その
「どうして?」のわけが
少しずつハッキリしていく中盤以降は
前半同様、決して明るいわけではないんですが
それでも道筋が見つかったことで
ワタシたち読者はひたむきにそれを追いはじめます。


このミステリーがまた
とんでもなく入り組んでいて
ひとつ解決したと思うと、いやいや、そうではない
ではこれは?
というふうに
現在から過去の出来事までのもつれを
あらわにし、ほどいていくという様子で
こんなに複雑になるもんなの?
主人公の子は十代前半というか、ティーンになるかならないかなのに
これをしょわせちゃうのってアリですか?
みたいな深さ。
この著者は子どもをコドモ扱いにはしない方ですが
それにしても、ちょっと過酷ですよぅ★

問題が一応の解決をみて
ほっとするというよりは、どこか足元が不確かになるような
ふわふわ感を持ちつつ
こんな結末でいいのかな?
でも、この割り切れなさもリアルなのかな?
と思わせ
さいごにもう「二枚」オセロのコマをひっくり返して
物語の終わりをピシリとしめ、安定させるこの力量は
読み終わらないと感じられないカタルシスなので
重くても、暗くても
やっぱり一読の価値はあるわー

読みなおすたびに思うんですけどね。


挿絵はわりとフツーに
児童書の印象なので
このへんもギャップの一因かも。

岩波書店のハードカバーという
いわゆる児童文学、なくくりで発売されるより
もしかして
講談社文庫あたりで翻訳小説な扱いにしたほうが
スタンダードに読まれやすいのでは…

よけいな売り方まで考えてしまいますがw

複雑さとミステリアスと
児童文学でもこれだけ重厚になれるんだぜ、ということを
感じとっていただくのには
もってこいの作品ですので

「児童文学なんて、しょせんコドモノ本だろ」
みたいなことを公言しちゃうようなヒトに会っちゃったときには
「コレを読んでみてから、同じこと言えるかしらん?」
という
武器にもお使いいただけるかとww


くれぐれも
表紙にだまされて
児童書年齢のお子さんにお渡ししませんよう
そこだけはお気をつけくださいますように
くどく申し上げつつ
本日のご紹介でございました。
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おかあさんとわるいキツネ

大晦――雨柳堂夢咄 其の十

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