はい、引き続いております「子どもに本を買ってあげる前に読む本」でございます。


これまでの紹介は
こちら

こちら
をどうぞ。

さてさて、ここまでけっこう辛口で紹介してきましたが
そうは言っても、この本は他の方にはできない視点もたくさん入ってるんですよね。

その最たるものが本の分類のしかた。

1章で、本のタイプを大きくふたつにわけ
「リアル系」と「空想系」としているんですが
こういう分け方って、特に児童書では誰もしていなかったんじゃないかしら。

「リアル系」は本当にあったこと。ノンフィクションとかそういうタイプ。
「空想系」はフィクション。絵本や児童書・YAなどはこちらが多いです。
そして本が好き、と言われる子が読むのも空想系の方。

でも
「空想」はホントのことじゃない、といって好まない子もいっぱいいます。
てか
「空想系」の本が好きな子は「リアル系」も読めるけど、逆はつらいのかも…と思ったり。
(これはワタシが自分の経験から言ってるんですけども)

なので
『本が好きじゃないのかな?』と思ったら
ノンフィクションなんかの「リアル系」を差し出して様子をみる、というのもアリなのです。
このへんの話は
年齢とか、リアル系の子も読めるシリーズとか含めて
(ちょっとカオスな書きかたではありますが)紹介している本文をお読みいただくのがいいかと思います。
ちなみにリアル系好み(というか理系ですな)の高校生は森博嗣が好きらしい…
というのは高校の先生をしている友達から聞いたネタですw


あとは本の文字を含めるデザインは古くなる(第2章)とか
ファンタジーの新旧の世界観の違い(第3章)とか
読んで非常に役立つ情報がいっぱいです。

ただし
これらはすべて
<現状はこうである>と<著者はこう思う>が非常~にミックスされているので
そのへん注意して腑分けする気持ちで読んだほうがいいと思います。

あと、かん子さんの書きかたは
現状がこうであるイコールそれが正しい、みたいに読めちゃうので
でも、それってどうなの?大人としてなにかできることはないの?
って思う方は、その答えを読後に自分で考えた方がいいです。
かん子さんは現状に異を唱えるということは子どもに対するパワハラだ、くらいの勢いで
(いや、著者がそう言ってるわけではないですけど、くりかえしくりかえし子どもが好まないものを云々みたいに強く書かれるとね~、なにも対応できないわけ?となる読者も出ようってもんで★)

第4章のミステリ、SFに関しては
SFはともかく、ミステリはビミョウかな。
というのは、児童書と言いながらミステリの対象年齢メインが高校生だったりするので。
最近数社から児童書としてのミステリの書きおろしなんかも出てるんですが、それにもノータッチですしね。
高校生だと大人の本でいけるからかもだけど、ここはちょっと残念かなぁ。
それなのにSFは小学生の話をしていたりして
誰向けだっけ?みたいに読みなおしてしまいました。

そうそう、それから話が前後しますが
第2章以降は<学校図書館向け>の話になりますので
一般の方はそのあたりも割り引かなくちゃいけないんでした。
これは本のメインタイトルを決定した人のミスだな~、と思います。

学校図書館なんてひとっことも出てこないけど
読んでるうちに個人向けのようなそうでないようなムードに流されて
はっと気づいたら図書館で揃えるなら…みたいな話になってて
まー、そういう書きかたの人なんだけど
どっから個人?どっから図書館?って何度読みかえしたことか!
(このへんは個人的に時間がかかった恨み節こもってますw)
コミックの第5章なんてモロに図書館向けの話になっていて
今の子はコミックをあんまり読まない、なんてなってますもん。
そりゃ、図書館におけるコミックが少ないのであって
流通はまだまだ売れてるはずよコロコロコミックとかさ。みたいな。

第6章以降はけっこう蛇足的というか、言いたりないこと詰めちゃいました、みたいな感じなので
歴史なんかはわかりますが、実を言うと今の本選びにそれほど役に立つかというと?です。
巻末までくると、図書館の分類とかちょっとしたブックリストがありますので
このへんはメモっておこうかと思いますけども。


さてさて、一気にまくし立てたので
舌足らずな部分、構成がイマイチな部分など
例によってたくさんあります。
そのうえいつになく辛口描写が多かったので
赤木さんには大変申し訳ないです。

紹介に図書館のカリスマとありますので
光が強い分、影もできるということかもしれませんね。
影の部分をクローズアップしてしまいましたが
光の部分をすくい取るためにも
我が子だけでなく絵本・児童書にかかわる方には
ご一読していただきたい1冊でもあります。

本文を読むのにかける時間はそれほどかからないと思いますので
ぜひ、お手にとって、ご自身で読んでいただいて
その上でいろいろ考えていただくのがいい本だと
ワタシは考えます。

ナイショの追伸:
かん子さんの弱点として、これはご本人が講演で話されてましたが、
コミックの場合、自力で面白さを理解できて語れるのはドラゴンボールまでだそうで。
なので今回の本もドラゴンボールについては語ってますが、
ワンピースなんかの「ドラゴンボール以降」コミックについては
どれほど人気が出ていても
彼女自身の言葉で語ったり、図書館ご推薦にするのは難しいかもしれません。

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ニタイとキナナ

子どもに本を買ってあげる前に読む本 (内容編その1) ※ほんの気持ち修正入れてます

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