美味しそうで、深い味わいの取材本です。
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人生最後のご馳走 [ 青山ゆみこ ]
価格:1404円(税込、送料無料) (2017/1/11時点)


内容紹介

余命わずか3週間―。あなたなら何を食べますか?

末期のがん患者14名と、彼らを支える家族、医師、スタッフの物語。

臨終の間際によみがえる、美味しい記憶 末期がん患者が最期の時間を過ごす淀川キリスト教病院ホスピス・ こどもホスピス病院では、週に一度、患者が希望する「リクエスト 食」を作ってくれる。

一見そう豪華でもない、ありふれたメニューだ が、一人一人にとっては、これまでの人生と深く繋がっている最高 の「ご馳走」なのだ。

本書では14名の患者が「リクエスト食」に寄 せる思いを中心に、彼らを支える家族、医師、スタッフの物語を丁 寧に紡ぐ。
人生総まとめの「ご馳走帖」のような本 

「もし最後のご飯を食べるとしたら何がいい?」

そんな会話をしたり聞いたり、たいていの人があるでしょうね。

最近だとわたしはゴンチチさんのラジオで話していらっしゃるのを聞きました。去年のダブル還暦フェスティバルのゲスト、原田知世さんからのお題だったと記憶しています。

実際のところわたしたちの「最後の食事」の会話って『シチュエーションの想像』でしかないわけです。

でもこの本に出てくるお食事は本当に「最後のご馳走」になる可能性が…あってほしくはないですが、否定できないんです。ホスピスですからね。

取材して聞き書きをして。

著者の青山さんも書いていらっしゃいましたが『食べることって、単純にモノとか行為だけじゃなくて、思い出と繋がっていて、それを懐かしむ行為でもあるんだな』というのがインタビューを読んでの感想です。

そして、食べる人それぞれのために作られている食事の大事さもこの本の味わいのひとつです。

インタビューを受けた人たちがみなさん、この病院に来てからご飯がおいしいので食が進むようになり、このリクエスト食も楽しみにしているそうで。

丁寧に作られたご飯と、一人ひとりの体調や状況に合わせた治療。この合わせ技で入院のみなさんが安らかに過ごせているんですね。

医療かくあるべき、と書くのは簡単ですが、実際のところ、癌ですってなったらぜひ治療をって考えるだろうし、そうしたらホスピスってわけにはいかないし。

ゴールがあって、そこへの道のりをすこしでも辛くないように…との配慮でなりたってる場でもあるので、美味しいですね、いい話ですねの後ろには、やっぱりほろ苦さが潜んでました。

(実際、取材をしていて次の機会を待っていたけれどその機会は訪れなかった…という方のケースがあとがきに登場してもいます)

それらを越えての「(最後になるかもしれない)食事」として何を食べたいと思ったのか、その食事の後ろにある気持ちや思い出はどんなものなのか。

取材を受けた方やご家族にはまたとない機会だったことでしょう。

毎日って誰にとってもかけがえのないものですが、それを切り取って写真と文章に整理して「こうですよ」って見せてもらえて、それが本として残るんですもんね。

誰もが、毎日が、ホントは特別なんですけど、日常ってたいてい埋もれていっちゃいます。

そう考えると、今はSNSで残したりつながったりすることもできる。それって素敵なことなんだよねって、文章を書きながら再確認したり。

つらつらと考えながら、それぞれの人のお食事と人生を何日もかけて少しずつ味わわせていただきました。

じゃあ自分は?何が食べたくなるの?どんな思い出があるの?

思いつかないまま本を先に読み終わってしまいましたが、毎日のご飯を食べながら、たまにはちゃんと考えて、懐かしいご飯を思い出したり作れたりしたらいいよな…と殊勝な〆にして、自分を言霊で軽く縛ってみようかと考えているところです。

 [か行の出版社]  [さ行のタイトル]
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