今は文庫版しかないみたいですね。ワタシがもっているのはマーガレットコミックスで全6巻です。

クラス替えされた小学校4年1組。
主人公の夏目らいちもかわってますが、
班の子たちもぜんぜん負けずに個性派ぞろい。
子どもの眼から見た子どもの生活マンガです。

子どもの視線マンガが上手な方って
すごいなあと思います。
このマンガの著者の吉野朔実さんはちょい変化球な系統の子どもについて描くのが上手な方って印象があります。
(あ、もちろん変化球な大人を書くのも大変得意な方です)

このシリーズ、語りたい話はけっこうあるんですが
今回紹介するのは、マーガレットコミックス4巻目(だからたぶん文庫の2巻目になると思う)
転校生の一連の物語。
(どっかでも書いてるような記憶がある。既読の方はスルーください)

夏休みが終わって転校してきた少女。
美人だけどものすごくエキセントリックで強烈なタイプ。
あらわれて、嵐のようにもめ事を起こして
すぐにまた転校していった。
実は彼女は脳の検査のために転校してきて
検査の結果 腫瘍が見つかったらしく、アメリカに渡って手術のためにまた転校していったとのこと。

そして後日
転校生はアメリカでなくなったという訃報が学校に入る。
訃報はまたいろいろな波紋を呼んで…。


というストーリーで
ストーリー自体も大変面白いんだけど
ワタシが毎回読んでいて立ち止まってしまうセリフが
主人公のらいちが彼女のことを語るシーン

「…ぼくさあ あれからずっと 平山(転校生)のこと考えてるんだよね
頭の中でビデオテープを巻き戻して見てるんだよ 平山んとこだけ
(略)
全部 毎日巻き戻して見てる
だけど なんにもわかんなくって
やっぱりぜんぜん死んだって実感がわかなくって
(略)
それはもうないんだよね
「またね」は無い
そこんとこだけが少し悲しい気持ちにさせるんだよね

でも
その気持ちと写真や花や祭壇は違うものなんだよ ぜんぜん違う
だからぼくは飽きるまで平山のビデオを見てようと思うんだ
きっとそのうち飽きちゃって見なくなって
でも何度も見てるから忘れないと思うんだ」


亡くなった人との距離によって
悲しみ方はいろんなかたちをとると思います。
こんなふうに悼むのももちろんありなんだよなーと
うまく表現できなかったひとつのかたちを
整理して教えてもらった、という気がします。


文学っぽいコミックが好きな方
絵がニガテなタイプでなければ
吉野朔実さんのマンガ、おススメです。


※2016年5月2日追記:吉野朔実さんが4月20日にお亡くなりになったとのこと。
つい先日新作を読んだばかりで、全然実感が伴わないのですが、
この先の新作はもう読めないのだと思うと、とても残念です。
ご冥福をお祈りいたします…。
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るすばんをしたオルリック

バルボンさんのおでかけ

comment iconコメント ( -2 )

ショックです。。

こんばんは。
吉野朔実先生の訃報。。本当にショックで残念です。
このかたの本は結構持ってるのですが、読むのに覚悟がいる感じで、実は未読というのが多かったりします。絵はきれいなので、見ていて飽きないのですけどね。
私も「ポーの一族」続編の知らせにつられて、久々に「フラワーズ」を購入、吉野先生の作品も載ってる〜と喜んで、さっき読んだところでした。遺作になってしまいましたね。

名前: ゆめのゆき [Edit] 2016-05-03 00:55

ゆめのゆき さま

こんばんは。
吉野さんの訃報は、「だって、新作出てるじゃん!」って感じで、なんだか信じられませんよね。
わたしは結構読んでいるほうですが『Period』はちょっとハードで途中から未読です。
本の雑誌の連載が好きでした。コーギーを飼っていらしたんですよね。どうしているのかな…
最終掲載や単行本など、これからは名残を惜しむ作業になるんですね…。

名前: しろいまちこ [Edit] 2016-05-04 01:33

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