トロッコ (日本の童話名作選)トロッコ (日本の童話名作選)
(1993/03)
芥川 龍之介

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この話を採用している中学校の教科書もあるらしいですね。

8歳の主人公の少年は鉄道敷設工事のトロッコにあこがれています。
友達と乗ってみたこともありますが、すぐに大人に見つかり逃げ出しました。
ある日、話しやすそうな土工たちがトロッコを押しているのに行きあい、いっしょに押させてもらいましたが…。


自分の習った教科書には、たぶんこの話はのっていなかったと思います。
「鼻」と「芋粥」だったんじゃないかな?

上の2作品に比べると、質として劣らない良いものだとは思うのですが
インパクトの点で大人しめであり
なおかつ、ラストの雰囲気を実感として味わえるのは年齢的にある程度以上でないと難しいため
文章だけだと印象として弱い作品です。

それがこの独特の挿絵により
非常に印象の強い絵本としてうまれかわりました。


紙ではなく
縮緬布を、友禅染めと蠟纈染めの技法を使い
手描きで染めあげた染色画だそうです。
染めでもこんなに多色が使えるものなんですね。

土や草花や空気などの微妙な風合いをあらわすのに
布という素材がこんなに適しているとは初めて知りました。
また、この作品は主人公の回想であることが物語の最後でわかるのですが
現実として描かれていつつもどこかすこしだけ紗がかかっているような挿絵が
最後の部分でさらに全体を引きたてています。


作品としては絵と文のバランスなど
大変申し分ないのですが
やはりこの作品は大人向けです。

中学生くらいになって
教科書でもなんでもいいので芥川の作品にふれたとき
作者に興味を抱いてから読むのがふさわしいように感じます。
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のろまなローラー

幸福の眼

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