はい!本日も小説家になろう掲載作品のご紹介でございます。

本日は<いちはつ>さんの完結済み小説「書簡」をご紹介いたします。
全25話です。中編…でいいんだよね、きっと。(何篇くらいから長編というのか、よくわかってない)
上のタイトルをリンクさせていますので、読みに行けますよ~。

まずはコピペのあらすじね
「小さなイリスは王宮のお茶会で、尺取虫を見つけた。周りの少女たちに見つかったら、きっと使用人に命じてつぶしてしまうだろう。その前に、こっそり逃がしてやらなければ。
尺取虫を救おうと奮闘するイリスに、手を差し伸べたのは一人の騎士だった。

あらゆるいきものを愛する令嬢と、小さなレディがかわいくて仕方がない騎士の、能天気な日常とおてがみ。」



なろうさんはジャンルも対象年齢もいろいろです。
R18のサイトは独立していますが、R15以下だと全部いっしょ。
タイトルで分かりやすい場合もありますが、一方ではこの作品みたいに、タイトルだけだと埋もれちゃうんじゃない?というものも。
で、面白いかどうか読む前にあらすじでアタリをつけるんですが
このあらすじのツボはなんたって尺取虫。虫愛ずる姫君ですか。むふふ、よさげ~。
ってことで読んでみたら…、いいわぁ♪なんともわたしのツボのど真ん中でした。

主人公のイリスは物語開始の時点で8歳。
お茶会に参加しても人の見分けはつきませんが、イモムシについては一家言あり。気にしてくれた騎士にイモムシ愛を熱く語ります。
このくだりを読んで「あー、そうそう。あの足のむちむち、かわいいよね」とうなずいたわたしもけっこうなイモムシ好きです。わはは。
ファーブル昆虫記にハマった時期がある方は理解してくださると信じようw

ちなみにこの物語、かなりの確率でクラシックタイプの児童書好きな方に気に入っていただけると思います。
なんたって、イリスがとっても子どもらしいの。
虫や自然が好きで、人や身分に対してはあまり頓着しなくって。
だからかどうかわからないのですが、実はお相手の騎士の年齢が不明です(笑)。たぶん10歳弱くらい年上だと思うんですが、ぼかされちゃってます。そういえば、身分もこの話では出てこないのよね。サイドストーリー的な物語があるので、そちらを読むとわかるのですけども。

ストーリー序盤は騎士をはじめ、友人関係の構築がメインで、中盤からは騎士との文通が中心。
父親は遠方に住むことが多い、いわゆる転勤族的な仕事をしていまして、イリスは父との暮らしのほうが好きなんですね。
物語が始まった頃、姉の希望で家族での暮らしから父の単身赴任にチェンジしたのですが、イリスは友人に手紙を書くことを大義名分にして、父と一緒に暮らせるよう画策・実行するのです。
仲が悪いわけではないようですが、母・姉と別居することに関して抵抗感がないのは貴族だからでしょうかねー?

遠方からの騎士への手紙は身近なものの面白さや楽しさにあふれています。
この手紙の書き方がいかにも8歳くらいの子の文章っぽいです。すばらしくこなれていて、上手いなーと感心しきり。
ここも児童文学が好きな人にオススメしやすいポイントね。

『あしながおじさん』の時代から、素敵な手紙の物語は面白いに決まってる!のですが、これは愛をもって表現し伝えようという書き手のココロがダダ漏れるからでしょうか。イリスも騎士のフェリクスも手紙にたっぷり愛情やいたわりや思いやりがこもっております。

離れて暮らしたり、戻ったり、遊びに来てもらったりと距離が離れたり縮まったりの中で、変わらず友情をはぐくみ。
穏やかではない国際情勢や理由を知らせてもらえない事情での文通の中断があり。
そして長くどうしているかわからなかったフェリクスとの再会。
物語の終盤は、最初は淡く、やがてだんだんと恋の予感を漂わせる美しい流れです。
暗い国際情勢は墨のシミのように違和感をもたらしますが、音楽の転調のような役割を果たしているんですね。成長がゆっくりだったイリスが子どもから若い女性に外見も内面も変化する、その下支えをしているのでしょう。
再会時のフェリクスのモノローグが読みたかったなああ!(←想像して悶えておりますw)

イリスの社交界デビューに贈るフェリクスのプレゼントは高価でありつつもふたりの大事な思い出を濃やかに詰めていて、気づいたイリスのとまどいは初々しく、フェリクスの申し出は柔らか。品のよいラストに頬が緩みます。ティーンズちょっとだけ手前の女の子にぜひぜひ読んでほしーい!あと日常穏やか系のほのぼの物語が大好きな人にも!(ただし虫嫌いを除く。←ここ重要)

欲を言えばエピローグでふたりのその後の様子が知りたかったのですが、これに関してはスピンアウト的な別作品が不定期連載されているので、そちらで今後読めるよう期待します。
(とてもとても後のエピソードと思われる短編があるのですが、残念なことにちょっと哀しいトーンなので)

はあ、いいもの読んだなーと幸せになれる作品でした。またリピ読みしようっと!


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