トリトンじゃないですよ~(って、トシがバレるわ!)

アザラシとくらした少年 (世界の絵本)アザラシとくらした少年 (世界の絵本)
(1996/09)
レイフ マーティン

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内容(「MARC」データベースより)
幼い男の子が川に流されて、アザラシと暮らした後、一族に見つけ出され、父さんと母さんの元へ帰ってきます。でも、少年の心は海のうねりや仲間たちを恋しがり、ついに海に帰ってゆきます…。チヌーク族の民話から。

文:レイフ マーティン
絵:デイヴィッド シャノン
出版社:岩崎書店
初版:1996年9月10日

ネイティブ・アメリカンのチヌーク族の民話です。

◆民話の再話だそうですが、絵も文も現代的な雰囲気の絵本でした◆
こういう、「どこかに呼ばれて行ってしまう」「異類の生き物と暮らし(ているらしい)」というのは
日本だけじゃなかったんですね。
日本の民話を下敷きにしたであろう、
杉浦日向子さんの作品
『百日紅』より「山童」
『百物語』より数編
を思い出しました。

上記の杉浦作品では
突然山に向かって走りだす女性の話、
神隠しのあと山で何者かの(おそらくは嫁になり)子を宿して育てている女性の話などが出てきますが、
この「アザラシ~」では少年が川(から海)に行ってしまっています。

異類であるアザラシと暮らしているところを見つかり、人間の世界に戻されるくだりは
カマラとアマラなどのオオカミ(もしくは他の動物)が育てた子どもたちのノンフィクションを思い出させます。
少年はノンフィクションよりも多少すんなりと人の世界での振舞を覚えたようですが
心はアザラシたちとのことを忘れられなかったということなのでしょうね。

やがて再度の別れが来てしまいますが
この物語の素晴らしいところは
別れたあとの、姿なき再会が描かれているところ。
生き別れの辛さをなぐさめてくれる贈り物の表現がしみじみ優しく
いい物語だなあ…と心があたたかくなります。

カヌーの絵も愛らしいです。
この方の絵は、ふしぎと人よりもカヌーのほうに焦点があっているような気がするw
個人的には、少し生気にかけるかな?と思いつつ、そういう雰囲気も嫌いではないです。
肌の色がいいなあ。民族の特徴がよくあらわされているように思います。
ちょっとだけ、オールズバーグっぽくもあるかも。

絵のせいか物語のせいか?
この絵本を読んだあと、「アリューシャン黙示録」のシリーズを読みかえしたくなりました。

ネイティブアメリカンの民話ではありますが
上であげましたように、日本の民話と共通した雰囲気もありますので
さほど違和感なく読めるでしょう。
よろしければお手にとってご覧くださいませ。



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