2月あたりじゃないかな~、と思いつつ
まだ冬が始まるかどうかなこの時期にご紹介しちゃったり。


【内容情報】(「BOOK」データベースより)
ひとりの子どもが、山の家への道をいそいでいました。でも、その日このあたりは「水仙月の四日」にあたっていたのです。それは、おそろしい雪婆んごが、雪童子や雪狼をかけまわらせて、猛吹雪をおこさせる日。まっ青だった空がかげりはじめ、だんだん強くなってくる風と雪の中から、雪婆んごの声が聞こえてきました…。東北の風土と宮沢賢治の想像力によって生みだされた神秘的な雪の精霊たちと、吹雪に巻きこまれた子どもの物語を、伊勢英子の幻想的でイメージ豊かな絵で絵本化。小学中級以上。

文:宮沢賢治
絵:伊勢英子
出版社:偕成社
初版:1995年9月1日

宮沢賢治作品は、サイドバーのカテゴリから
過去の紹介作品をご覧いただくことができます。

寒くなったなー、と思いながら絵本を見ていて
ふとこの本に目が止まりました。
そういえば、黒井健さんの水仙月の四日は紹介したけれど、
伊勢英子さんのはまだ紹介してなかった気がする…
と。

文章が同じで、絵が違うというのは
どうにも比較になってしまいそうなのですが
読み比べると、画家の方の視点の違いが面白いんですよね。

伊勢さんは、子どもの赤い毛布がことのほか鮮やか。
燃え立つような赤で、雪に映えること映えること。

いっぽう、雪童子、雪狼、雪婆んごの姿はそれほどハッキリしていません。
あ、でも雪童子と雪狼はときどき現れますね。
雪童子はほっぺのふっくらした、小学生になるかならないかぐらいの子どもの姿、
雪狼は…ちょっとキツネっぽいかも?な愛らしい姿です。

そして、なんといっても雄弁に描かれているのが、空と風と雪。
空気の乱れや、舞う雪の結晶など
伊勢さんの描きだす自然は多彩極まりないです。
…ヤバいです。見入っているうちに寒くなってきましたよw
この絵本を読むときは、家や身体を十分にあったかくしてから読んだ方がよさそうですw

こんなに寒いのになんだって『水仙月~」の紹介を始めようかと思ったかというと
表紙に水仙がうっすら透けて見えていて
寒い中にもあったかさがあるような気がしたからなのですが
中の絵はやっぱり雪婆んごの支配する寒い時期でしたねぇ★
まぁ、だからこそ青が冴え冴えと美しいのでしょう。

雪が降る前、吹雪の中、吹雪が去って夜中の静寂と、夜明け後の光さす空
時間と天気が移り変わりにあわせ
冷たい空気の色合いも変わっていきます。
そうだそうだ、こんなふうだよと
子どものころに経験していた雪の香り、冬の匂いを思い出させるような絵ばかり。
伊勢さんの空気感のあらわし方は本当に素晴らしいですね。
ことに最後の夜が明けてからの
光が木の枝を通り抜けるときに出す、あのチラチラと冷たく美しい輝きが
淡く柔らかい色合いで描かれている場面が大好きです。

冬が始まる前に読みだしたのはちょっと早かったかも?ですが
冬が深まる時期から、冬の終わり、もう少し待てば春の気配が訪れる
水仙月のころまで
思い出し、ときどき手にとって読みかえしたくなる作品でした。
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ぼくのおかあさんはでぶだぞ

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