月初だからとのんびりしすぎましたね。
こういう本の紹介をしようと思って、ストックも何冊か用意してるのにー★


内容紹介
本書は、杉原千畝によって救われたユダヤ人側から書かれた。
その長い苦難の道のりと、ついにはイスラエル建国へとたどりつくまでの極限のドラマ。
場所と時代を超えて読む者の魂をゆさぶる迫真と感動のドキュメント!

著者はゾラフ・バルハフティク
出版社は原書房
同じ出版社から、新版として今年の春に出たようですね。書店で買いやすくなってるかも。

えっとー…
初っ端から読む気を挫くような書きかたをして申し訳ないのですが
決して読みやすい本ではありません★
長い、カタイ、しかもドラマティックな話ではありますが
そのドラマティックさをとにかく抑え、おおげさにならないよう淡々と語っています。
著者の方の意向であり、翻訳の方の著者の意志にそった訳し方でしょうね。

というのも
この著者の方が体験をしたご本人なので
視線がまさに自分目線。
もちろん客観的に当時の様子を俯瞰して見てはいらっしゃいますが
体感、実感が伴っているので
それをあらわし過ぎてはいけないと筆をおさえているのが
読んでいてよくわかります。

第二次世界大戦を生き延びたユダヤ人の方々。
失礼な言い方を反省せず書かせていただけば、「群れ」と言いたくなるような
大きな生きものように、塊(マス)のように寄り集まったような大集団で
とどまれず、流れ動き続ける。そうできなければ死んでしまう可能性が高くなってしまいます。

途中の地で留まった人たちの物語(たとえば『ナチスから逃れた少女の物語』のような)もありますが
どちらかというと例外だったようですね。

その約束の地へ戻ろうとあがくユダヤ人の大集団を
率いる…というほどじゃなくても
動く先を見つけ、人々が動けるように段取りをする。
自分ももちろん動き、行き先で交渉し根回しし、次への道筋を探し人々を通す。
この繰り返しで彼らは生き延びたのです。
こう書くと簡単そうですが
自分だけではなく、ユダヤ人全体の命がかかっています。
神経をすり減らし、文字通り全身全霊をかけて、知恵の最後の最後まで絞り出すようにして
活路を探し続けたことでしょう。

日本人領事の杉原千畝さんのビザの話や
日本での滞在の話なども書かれていますが
それがメインではなく
ユダヤ人の人たちのさすらう、その大きな流れを
いわば川を流れる筏の先頭から見つめ書き表したノンフィクションです。

千畝さんの本を読む機会がある方、機会があった方は
合わせてお読みになると
より理解が深まるのではないかと思い
ご紹介いたします。
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『シュタイデル「世界一美しい本を作る男」を訪ねて(前編)』(季刊誌『考える人』2014年夏号収録)

世界でいちばん貧しくて美しいオーケストラ エル・システマの奇跡 (その3)

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