ひょんなことから「えっ?」という作品を引き当ててしまいました☆


内容(「MARC」データベースより)
お話の名手ナフタリは愛馬スウスとともに町や村を回り、子どもたちに物語の楽しさを伝え歩きます。ユダヤに伝わる妖精物語、まぬけばかりの町の滑稽話、自伝的な作品などを収めます。81年刊の新版。

著者はI.B.シンガー
出版社は岩波書店
なんと、著者のシンガーはノーベル文学賞受賞作家だそうですよ★知らなかった… 
ということで、アイザック・バシェヴィス・シンガーのWiki記事にリンクしています。

ぜーんぜんしらなかったこの本を読んだきっかけは
今年の干支なんですw

去年の今ごろ、ゴンチチの松村さんがラジオで「へび年ですね」とヘビの絵本を紹介なさってて
なんでそこに気づかなかったのか、自分!とショックを受けまして。
今年は馬の出てくる本を1月に紹介するぞー!と思ってたんです。

でも
浮かぶのがディック・フランシスだったりしてw
いや、ファンなんですけど。このブログじゃないでしょと。
YAでたしかそんな作品あったかも。でもあれはどうなのよとかごにょごにょ考えながら図書館に行きまして。
そこでこの本を見つけたわけです。
タイトルよーし
出版社が岩波で少年文庫ならハズレではなかろう。

ということで読んでみましたら…

本好きのツボを思いきりえぐられまして★
どう書いたらいいのさ
紹介にしくいよ!
でも好きなんだよ!

悶えること数日。

やたらと引用入れて紹介することに心を決めました。

だってね
『いちにちが終わると、もう、それはそこにない。いったい、なにが残る。話のほかには残らんのだ。もしも話が語られたり、本が書かれたりしなければ、人間は動物のように生きることになる、その日その日のためだけにな』
とか
『きょう、わしたちは生きている、しかしあしたになったら、きょうという日は物語に変わる。世界ぜんたいが、人間の生活のすべてが、ひとつの長い物語なのさ』
なんてことを語られてドキドキしない物語読みがいますか?
(もっともっと好きな言葉もありますが、長すぎる文章であり、あまりにも好きすぎるので
自分の心だけにこっそりしまっておきます)

この言葉を語るのが本屋のおじいさんで
それを聞いた主人公のナフタリは、そのときの気持ちをずっと持ち続け
馬車に本を積み、家族のような馬と旅をしつづけながら本の仕事をするようになるのですよ。
本読みのロマンだわー♡
こんな生き方は憧れだわー♡


ナフタリがどれほどお話を愛していたか。
この文章ひとつとってもわかりませんか?
『この地方でいちばんの年寄りにまちがいないこの巨木を見上げると、ナフタリは、ふと心のなかで思った――「ざんねんだ、柏の木は口がきけない、口がきけたら、どんなにか話があるだろうに」』

また、彼が晩年に出会った本好きのご主人レブ・ファリクも無類の物語好きで、
こうナフタリに語ります。
『生きるってことは、結局のところ、なんだろうか。未来は、まだここにはない、そして、それが何をもたらすか、見とおしは立たない。現在は、ほんの一瞬ずつだが、過去はひとつの長い長い物語だ。物語を話すこともせず、聞くこともせぬ人たちは、その瞬間ずつしか生きぬことになる、それではじゅうぶんとは言えない』

すごいのは
これらの言葉がごくさりげなく書かれていること。
メッセージですと押し付けるのではなく
語る人がふと口に出す本心なのです。
真摯で飾り気なく存在する言葉の
静かなたたずまいが持つ力は
何度読んでも飽きることはないでしょう。

「あたまにつまった石ころが」
でも書きましたけど
心から好きなことがあって、それをできるのはステキなことです。
稼げる仕事になればもちろん素晴らしいですが
そうでなくても、当人に満足感や安心感を与えてくれます。
ちょうどこの物語で語られているように。

『そうです。一つ一つの生きものは死んでいきます。けれども、世界の物語はそれで終わりにはなりません。全世界が、すべての星が、すべての惑星が、すべての彗星が、神々しい一つの歴史を、命の一つの源を、神だけがその全体をみそなわす一つの果てしれぬ不思議な物語を、それぞれの中に秘めているのです。』

そうそう。イメージが凝り固まらないように少し追記を。
本全体は滑稽な物語や微笑ましい物語などバラエティに富んでいますので
もっと気楽に読めるお話もあります。
小学校中学年くらいであれば大丈夫と思います。

いまさらですが、考えてみれば
ノーベル文学賞作家の児童書が読めるって、すごくないですか?
他の本もぜひぜひ読みたくなりました♪
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