今月もうすぐ終わっちゃうのに!
「スターレッド」も「11月のギムナジウム」や「トーマの心臓」も「ポーの一族」も紹介していないのに!
でも、今日はこの作品です。見逃せなかったです!

昨日に引き続き、こちら↓に収録されています。
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失われた家族についての
現実と幽玄の合間のようなストーリーです。

「シリーズここではない★どこか」にも同じようなテーマの作品がありますね。
萩尾さんのなかで『死』や『家族』のウェイトが大きくなりつつあるのかもなぁ…と思ったりします。


亡くなった家族が会いに来るテーマが共通であっても
それが現実として認識できるものとそうでないものがあって
この作品はどちらかというと後者なんですねー。
なんとなく無視されている風情の弟のユウくん、実はもう亡くなっていて…
というのはわりと早い段階でわかるのですが
存在が見えているのかいないのか

とっても曖昧なんですね。
父には見えていない。母と兄のヒデくんには見えている、と思いきや…?
みたいに
後ろの方で少しずつ変わってしまうんです。

3年たっていても、それぞれの心の中にある面影やしこりが幻影としてあらわれている…
らしいのですが
ワタシにはどうしてもユウくんはホントにいたんじゃないかしら?って思えて
だとしたら、みんなが見えないよってしちゃったら、ユウくんどんな気持かしらーって淋しくなったり。

でも
やっぱり、残された人間のなかにある気持ちのカタマリはほぐされるべきで
ずっと胸につかえていたことを父に向ってヒデくんが吐きだす場面と
それに対する父の言葉、態度は
「読んでください」としかいいようのない共感をもたらしてくれました。

母も、そしてヒデくんも
物語の終わりでは、ユウくんが『いるフリ』をやめますが
それはユウくんを無視するとか忘れるとかいうことではなく
むしろ
口には出さないことで
ユウくんの存在を忙しく働かせるのではなく
ゆっくりと休ませてあげられるように
(そして次の段階というものがあるのなら
そちらの方向へ進ませてあげられるように)
背中を押してあげていることになるのではないのかな、と感じるのです。

ストーリーの中の人物にこんなことを言うのはおかしいのかもしれませんが
ご冥福をお祈りし
もしかしたら同じような状況で残されたご家族の人たちがいたら
この作品で少しでも心が慰められたらいいのに…

夢のようにぼんやりとした願いが心に湧いた作品でした。
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物語るあなた*絵描くわたし

小夜の縫うゆかた

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