タイトルと表紙でなんとなくわかる絵本です。

【送料無料】むこうがわのあのこ

【送料無料】むこうがわのあのこ
価格:1,575円(税込、送料別)


【内容情報】(「BOOK」データベースより)
そのなつ、まちをしきるさくが、いつもよりおおきくみえた。そのなつ、さくのむこうがわにあるものは、なにもかもがとおくみえた。ふたりの少女のあいだには、高い柵があった。でも、ふたりはやがて…。

文章はジャクリーン・ウッドソンさん。
絵はE,B,ルイスさん。
出版社は光村教育図書です。

ブログの画像ではかなり写真っぽく見えますね。
実際は水彩画です。
いかにも手描き、という感じのちょっとクラシックなタッチです。
服装もはやりすたりのないタイプ。
ということは
この作品はいつのことだってありえるのです。
この夏かもしれない
10年前の夏かもしれない
これからくる夏かもしれない。

「まちをしきるさく」が大きく見えた夏
わたし・クローバーは黒人で柵のこちら側に住んでいて
柵のむこうがわには「しろいひと」が住んでいました。

…と書くと、もうわかりますよね。
人種差別がある場所での物語です。

今は人種差別をあらわさないため
たとえば教科書で子どもが何人か集まっているような絵の場合
必ず黒人と白人が入っていて
黒人だけ、白人だけという絵はないようです。

もちろんそれはいいことですけれども
じゃあ、実際は?
となると…どうなんでしょうね。
どこかに柵があって
それは場所ではなく、心の中かもしれませんよね。

向こう側の白い女の子は、どうして柵の方にきたのかしら?
家の人はなにか言ったりしたかしら?

白人の女の子・アニーの側の物語は語られないので、それはわからないのですが
クローバーのおかあさんが、ある日「新しい友だちができたのね」と言ったように
単純に受け入れてくれたのかか、それとも?

でも、物語を読む限りでは
介入したり積極的に止めたり、ということはなさそうです。

クローバーは、離れたところから
気になってアニーを見ています。
話しかける勇気はないけれど
声をかけられたら、自分はどうするかしら?イエスかしら、ノーかしら?

心の中で考えていて
だから、ある日のちょっとしたきっかけで話せるようになるのです。

柵の向こうには行かない
でも
柵の上に腰かけることならできる。

アニーの、そしてクローバーもした
『柵に腰かける』という行為は
とても実際的で
ふたりの距離を詰め、それでいて「してはいけない」といういいつけには背いていない
という
ああ、そうだったのか、と気づかせてくれるような解決法です。

雄弁な言葉よりも行為によって距離を詰め
間にある隔たりは、消えないまでも気にならないくらいになる。

そんなふうに
違う民族の人たちとつきあっていけるようになるといいんだよね、と
穏やかな言葉で語りかけてくるような、あたたかい作品でした。
スポンサーサイト

チヨ子 ~宮部みゆき短編集「チヨ子」より(表題作)~

夢の彼方への旅

comment iconコメント ( -0 )

コメントの投稿






trackback iconトラックバック ( -0 )

Trackback URL:

この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。