SF好きな方にオススメして、ぜひ感想をうかがいたいものです。

内容(「BOOK」データベースより)
渋谷・青山・麻布・銀座・新宿・湾岸…街から人がいなくなり、残されたのは建物だけ。人間が作ってきたものは何だったのか。自然との共存を拒否し、作っては壊し、壊しては作り、創造と破壊を繰り返してきた歴史がここに。


◆東京が廃墟のようになっている写真集◆
ホントに人っ子ひとりいない!
すごいタイミングで撮影しているのね…と、感心しつつ読み(眺め?)ました。

カメラを向けて、人が途切れるタイミングをうまくつかめることって、たしかにあります。
わたしは神社参拝が好きなので、参拝時に記念撮影することもありますが、全景を人なしで撮れるチャンスって極稀にあって、そのときはうわあ!って、シャッターチャンスもあわせて神様に感謝!です。
でも、それってホントに偶然なので、それを狙ってプロのカメラマンが撮影して、しかも写真集ってのはやっぱスゴイです。

都会の街中で、人がいないはずがないようなスポットがいっぱい撮影されていて、夜中じゃないからすごい早朝なのかもですが、いやー、ゴーストタウン東京、コワイですわ。ホラーっぽいですわ。
なんかね、『漂流教室』を思い出しました。環境としては『ブラスでトラブル』も近いかもだけど、あっちは写真のイメージとは違うんだな。
都会って、人がいて機能してる空気感を含めて都会なのね…。

写真の中に数点、雪景色の高速道路なんかもあるんですが、運転する身なのでゾクゾクしちゃいます。進めなかったらどうしようってあの危機感は味わった人としか共感できない。さすがに乗り捨てたことはないけど、ヤバイと半泣きになったことは数回ある…。うへえ、思い出しちゃった★

写真全体を通しての<距離間のある雰囲気>と撮影のテーマがマッチしているので、好き嫌いはもちろんあるでしょうけど、自分の知らない視点で東京という街を切り取って見せてくれる、興味深い写真集でした。
冒頭にも書いたけど、廃墟になりたてな感じがとてもSFっぽいので、SFファンの人に見て、どんな本を思いついたかとかこの作品と合わせて読むと面白いだろうとか、そういうのを聞いてみたいです。お茶とお茶請けみたいな組み合わせが知りたいw

写真を眺めていて、著者の視点に興味が出てきたので、近日中に他の写真集も見てみようかな…と思っています。



 [ら行の出版社]   [た行のタイトル] 
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明日の大人絵本会のお題本です。今回はギリギリだけど間にあったぞう♪ 

 

 [か行の出版社]   [ま行のひと]  [か行のタイトル]

 やっと辿り着きました…(笑)。

この本にのめりこんで前の2冊も再読しましたからね。(わたしにとって、これはかなり珍しいのです)

 で、間が空いたので紹介する前にまた読み直すんだ~。うふふ♪

 

冬虫夏草

梨木 香歩 新潮社 2013-10-31
売り上げランキング : 29021
by ヨメレバ

 Amazonよりコピペの内容(「BOOK」データベースより)

疏水に近い亡友の生家の守りを託されている、駆け出しもの書きの綿貫征四郎。行方知れずになって半年あまりが経つ愛犬ゴローの目撃情報に加え、イワナの夫婦者が営むという宿屋に泊まってみたい誘惑に勝てず、家も原稿もほっぽり出して分け入った秋色いや増す鈴鹿の山襞深くで、綿貫がしみじみと瞠目させられたもの。それは、自然の猛威に抗いはせぬが心の背筋はすっくと伸ばし、冬なら冬を、夏なら夏を生きぬこうとする真摯な姿だった。人びとも、人間にあらざる者たちも…。『家守綺譚』の主人公にして新米精神労働者たる綿貫征四郎が、鈴鹿山中で繰り広げる心の冒険の旅。
前作とスピンオフ作品も過去記事で紹介しています。
 気になる方は記事の最後にリンクを貼っておきますので、よろしければそちらからご覧ください。

 

我ながらいいハマりっぷりでした

読んでいるときにこんなツイートをしていました。

「今、梨木香歩さんの『冬虫夏草』を読んでいるんだけど、あまりにも好きすぎてなかなか進めない。紙魚になって文章をもちもちと食べ進みたいとまで思ってしまった。なんなんだ、こののめり込みっぷりは…。」

 

そうなんです。面白いのにサクサク進めないという珍しいパターンに陥りまして。ちょっと読んでは休み、少し間をあけてやっとまた読める…そんな感じで匍匐前進のような読書っぷりでした。

 

戻ってこないゴローを探しに綿貫さんが出かけて、あちらへ、またこちらへと。ゴローを探しているのやら、単に放浪しているのやらわからないような側面もある作品です。

よく考えてみると、『村田~』はこの作品よりも時系列的にはもっと後のはずでして、そこにちゃんと登場しているんですから、ここでゴローに何かあるわけはないんですけどね。でもやっぱり読んでるうちに綿貫さんに同調して不安になっちゃったりもするわけです。

『家守~』のときからどれくらい経っているのかしら。綿貫さんとゴローの結びつきは強くなっていて、だからこそ大丈夫だろうと思いつつも探しに出ずにはいられないという、この繋がりがね、とってもとってもよいのですよ。

 

綿貫さんって、不思議なことを受け入れる度量の広さがある反面、浮世離れをしてもいて、物書きだしねえと言ってしまえばそれまでなんですが、やっぱりちょっとはがゆいというか、しっかりして!って声をかけたくなるときがあるんです。

で、ゴローはその点しっかりしているというか重みのある存在で。だからこそのいいコンビだったのね。

 

そのゴローが不在の物語なので、実のところふわふわしすぎるんじゃないかな?という不安もちょこっとあったんです。案の定、探しに行く!と腰を上げた綿貫さんには奇妙な出来事が道連れのようで、一直線どころか一冊ひたすら迂回しまくってますしね。

でもねー、ゴローに対する想いはやっぱり深いので、迂回しながらも手掛かりを得て、最後にはちゃんと会えるわけでして。

このラストの再会の場面がグッとくるというかなんというかもう、「綿貫さん、カッコイイ!」としびれてしまいましたです。

 

同じように不思議や奇妙と出会いながらも、前作よりは落ち着いているというか、地に足がついた綿貫さんの変わりかたを味わうもよし、

ときどきちらりとあらわれるゴローの影を綿貫さんのように追うもよし、

たくさんの不思議・奇妙をじんわりと味わうもよし。

『家守~』がうんと好きな人にも、少し物足りなかったかも?って人にも『村田~』面白かったよって人にも

一律でおススメしちゃいますです♪

 

前作と関連作品の紹介は、以下のタイトルから過去記事をご覧いただけますので、よろしければどうぞです^^

『村田エフェンディ滞土録』

 

『家守綺譚』  

 

 

 

 [さ行の出版社]  [た行のタイトル]

 折しも年末に読みまして。なんか色々切実な気分でした…。おぅふ★

 

2012年、著者が仕事場として都内の木造アパートを借りるところから話ははじまります。狭いアパートの床にうず積み上げられた本、本、本。「こんなに部屋中本だらけだと、そのうち床が抜けてしまうのでは?」と不安におそわれた著者は、最良の解決策をもとめて取材を開始。蔵書をまとめて処分した人、蔵書を電子化した人、私設図書館を作った人、大きな書庫を作った人等々。

 

大事なのは物理より心理 

ストレートかつドッキリなタイトル。しかも出版社が〈本の雑誌社〉って、なんかできすぎかも。
本読みなら気になること間違いなしでしょ。てか、本読みかそうでないかの踏み絵にできるんじゃね?ってくらいのインパクトを感じるのはわたしだけかしらん。

 

世の中の本を読む人と読まない人の間の川は意外と広いのかもしんないなーと思うことがしばしばあります。
インテリア記事の写真とか見るとたいがい「こんな本の収納場所のない部屋に住めるかー!」とツッコミます。しないですか?するよね?すると言ってオネガイ!
ま、その叫びの裏側の、わたしん家みたいに本ばっかりだと写真をとっても部屋の写真だか本棚の写真だかになっちゃうという事情は脇に置いときますけどもさ。

 

趣味の本読みでさえこうですからね、プロのライターさんになるとそりゃもう言うまでもないっす。
自宅の本の量に「ヤバい…」とマジで感じてビビっている方々を代表して(?)西牟田さんが書いたインタビュー&自分の体験レポの複合技がこの1冊。
実際に床が抜けた方のインタビューあり、抜けてはいないがヤバい方々へのインタビューあり、蔵書保存をどうしているか、削減した方はどのような方法をとったかなど、かなりの盛りだくさんな内容になっています。

 

しかし、軽い気持ちで読み始めてみたら、これがけっこうヘビーな雰囲気★文章の間から緊迫感がヒシヒシと漂ってきちゃってえ、なんか、ちょっと、興味本位で読み始めちゃったけど大丈夫…?
なーんて感じてしまったホントの理由は後ほど明らかになるんですが、結局のところ増やすか?減らすか?の二者択一で、増やす方が減らすよりはるかにラクー!って言いきりますが、それで終わらないからさあ大変。

 

著者をはじめとして、本読みにとっては、読んだ本は自分の内側のどこかと繋がってるもんなんです。
本に該当するのが服の人もいるでしょうし、コレクションのグッズの人もいるでしょう。
増やすことで繋がりが薄まる可能性はある。けど、だからって手放して繋がりを切るのがラクになるわけではない。
どんな方法があるのか?その方法をとった人はどう感じたのか?そして著者は?
という思考の旅(ある意味迷路)に一緒に連れていかれる趣があります。

 

床が抜けるにもパターンがあるとか、物理的な話ひとつにとってもなぜか説がいろいろあったり、床抜けの被害にもバリエーションがあったりとか。
ん、なんでこんな寄り道が?などと読みすすみながら困惑もしますが、本を持つか手放すかの選択って、本読みにとっては人生の選択につながっていますからね。一直線にすすむだけがいいこととは限らない!
著者はどうしたいの?そして読者である自分はどうするの?まで絡んでくることに、読む前に予想しなかったわたしが甘かったのかも。

 

あの世に本は持っていけない。だとすると今持っている多数の本をこれからどうしよう。
生きてる間の対策、亡くなった後の処分、減らした人の心境、後悔、行動。
図書館化か自炊か廃棄か電子化か?
さまざまなパターンを読みながら、去年した引越しの大変さを思い出し、著者の話と自分の事が乖離したり寄り添ったり。

 

面白いのが作中に登場する方々の中で、数少ない思い切りのいい方が内澤旬子さんと大野更紗さんで女性だったこと。
内澤さんは処分をすすめ、大野さんは徹底的にデータ化をすすめるという違いがありますが、迷いのなさは共通しています。
個人的には大野さんの本棚&机に一目惚れ。効率第一のかっちょいいデスクでした。自分が使いこなせるかどうかを棚に上げていいなら、アレ欲しい!ですわ。マジで。
そうはいかないので、とりあえず本棚のディスプレイ変更を検討しています。
「部屋に置いてあるもの、視界に入るものが思考に影響を及ぼすので気をつけ」たほうがいいようですから。
(「 」内は大野更紗さんの弁を引用。すごい説得力でした…。)

 

著者のようによんどころない事情は今のところありませんが、先々のことも考えたほうがいいお年頃。
自分なら…うちの本は…、しっかり考えて、この本を読んだことを血肉にしたいと考えさせてくれる、みっちりとした一冊でした。
お世話になりました!

 

 

[は行の出版社]  [は行のタイトル]

昨日に引き続き、『岸辺のヤービ』の記事でございます。

 本日は『ヤービ』の内容について、好きなところを羅列していきます♪
盛大にネタバレしますので、未読でこれから読もうという方は記事を読まない方がいいと思います。。。

 

 [あ行のひと]  [は行の出版社] [か行のタイトル]
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