なんて美味しそうな表紙なんだ!

内容紹介

果てしない未来と、果てしない不安。甘いお菓子が、必要だ。待望の続編! 美人で頼りがいのある椿店長。 「乙女」なイケメン立花さん。元ヤン人妻大学生の桜井さん。 そして、食べるの大好きアンちゃん。 『みつ屋』のみんなに、また会えます──。 50万部突破のベストセラー、待望の続編ができあがりました! 

 

やっと出版されましたー!ホントに待望でしたよ。

5年?6年?なんかそれくらいぶりです。

今作を一言で表現するなら、ズバリ

ダブル乙女の悩み

 でしょうか。

読めばわかる。読んでください、と書いて済ませたいくらいですw

 

ま、そんなわけにもいかないので、例によって個人的感想をつらつらと。

 

前回同様、デパ地下の和菓子屋さんで出会う日常の小さな謎を解読していくタイプの連作短編集の趣。

今回はちょっとほろ苦い話が多めかな。とはいえ深刻ではない展開なので安心して読めるのは変わらず、です。

 

そして読んでいるうち、このシリーズに時間がかかるのがなんとなくですがわかります。

「若いっていいね」っていう人もたくさんいますが、いいねって言われる裏側でしんどい思いをしていることもいっぱいあって。

主人公のアンちゃんの内心を表す文章を読んでいるうち、そうだよねー若いってしんどいことでもあるんだよねーって思い出します。

元気だけど経験値が足りないから、空回りしたり、考えすぎちゃったり。

真面目に仕事していて、一緒に働く人にも恵まれてるけど、この先どうなるの?どんな自分になりたいの?ってつい考えちゃう。

こういう、いわゆるフツーの子の迷いとミステリを共存させて、なおかつ主人公の成長や和菓子の話も入れて…ってなると、要素とバランス諸々の兼ね合いが難しいんじゃないかなー、と。

 

アンちゃんは相変わらず生真面目で素直で美味しく味わうのが上手。周囲の人たちにもかわいがられています。

自己評価の低さにもどかしさを感じる人もいるかもですが、自分のいいところは「あたりまえ」「フツーのこと」だと思っていて気づかないのが彼女らしさでもあるのでねー。このあたり、なかなかビミョウです。

どう見てもモテてるのに気づかないしな!前作の紹介記事でも書いたけど、ホントに誰か教えてあげてほしいですよ。

アナタ学校ヨリモ社会ニ出タラ抜群ニモテルタイプナンデスヨ~♪

ってね^^

 

一方で変化しまくっちゃってるのが立花さんです。

前作では割とシンプルに〈乙女男子〉だったんですが、今作ではすごく複雑。

乙女度も(やや)低くなって、お悩み真っ最中で。

が・がんばれー!っと読みながらココロで応援。

 

ところで立花さんって、おいくつ?たしか前作でも書かれていないんだよね。

年齢差は…?とかいろいろ妄想たくましくなっちゃいます( ´艸`) 

師匠と読者にはバレバレのつつぬけで、お相手は全然まったく気づいていない恋がこの先どう展開するのかも非常~に楽しみです。

以下反転ね。

アンちゃんはお菓子販売の才能たっぷりあると思うし、立花さんが職人の後、独立開店したら奥さんになって売り子ちゃんで切り盛りとかいいよねえ…なんて妄想が暴走するわけですよ。

しかしそれは出来すぎ…というか、下手な少女マンガのエピソードみたいにもなっちゃうよねー。って、一読者が何をそこまで考えてるんだつー話ですよねーwww

 

ここで終わり、じゃなくて続きが期待!のシリーズなので(そのあたり主人公の年代が近いけど『シンデレラ・ティース』とか『ホテルジューシー』とは作品のタイプが違うね)展開が難しそうな気もしますが、でもやっぱりさらに続巻が楽しみです。

願わくば、次の巻はもう少しインターバル短く出版されてほしいものですが、丁寧に書かれて少しずつ変化するのがこのシリーズのよさでもあるので、ファンは既刊2冊を読み返しながらグッと我慢だな。

 

あ、初読でも再読でも、このシリーズを読むときはお菓子とお茶を手近に置くのがおススメです。美味しい作品なので、ゼッタイ食べたくなるから。

作中に出てくるお菓子(や食事)と飲み物ならなおいいけど、なかったら手ごろな甘いお菓子とそれにあう飲み物でも全然オッケー。

気持ちとお口、ダブルで幸せになりましょうね~^^

 

 

追伸:前のブログで『和菓子のアン』も紹介しているので、過去記事のリンクも貼っておきますです。よろしかったら合わせてどうぞ!

『和菓子のアン』

 

 

 

 [か行の出版社]  [あ行のタイトル]
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エイプリルフールなので、ありえないヘンな絵本の紹介をば。

 

 

なんとも奇妙な味わいのデビュー作です。

ケチャップが八百屋でトマトを見ている表紙…。

自宅で加工してケチャップ作るんかな。それともトマトを食べたらケチャップになるんかな…。

 

かがむと(お腹が押されると)中のケチャップが出ちゃうとか

妙~にリアル。ヤバいです。

前の人のお財布を拾うという親切な行為によって、その人にケチャップがかかるかも。逃げてー!…というタイプの、ギャグなんだかスリルなんだかな小ネタがちりばめられているんですよ。

センスがちょっと自分と違うので、ビミョウなお笑い芸人のネタを見ているような気分になりました。

 

とはいえ、この絵本、かなりシュールな感じで、そこがクセにもなるんですよね。

言葉はリズムのいい五七調の詩みたいで、内容はどこかうら淋しくて。

絵もシュールレアリスムぽいですし

好きな人は相当ハマるんじゃないかと。

(たぶんですがダンスィー向けと思います。生粋のダンスィーに読んで評価を聞きたい)

 

ゲラゲラと声を出して笑うよりも

んふ、ふふっ…と、鼻に抜けるような笑いの絵本です。

書店では見つけにくそうですから、図書館などで見つけた際に手にとって、鼻に抜ける感じを味わっていただけましたら嬉しいです^^

 

 

[は行の出版社]  [か行のタイトル]

傾向的に、これからもう少しYA本の紹介を増やせるといいかな…と思っています。

まあ、最近読んでいるYAのガイドブックが面白かったからなんですけどw(あ、YA本は記事の最後にリンク貼っておきますねー) 

 

 

YAってね、やっぱりアタリ外れがあるというか、妙に生真面目だと面白くないし、エンタメに寄り過ぎるとラノベになってしまうという、なかなか難しい部分がありまして。

その点、この本はとってもYAっぽくてようございました♪ 

 

ちょっと幼くて単純で詰めの甘いダンスィーが一生懸命に格闘しながら半年ちょいがんばって調理しながら成長していく爽やか系のストーリー。

主人公の米崎恵志の視点からクラスの1年弱のようすが語られます。

専門科のある高校ってこんな感じなんだー?

卒業時に調理師免許の取れる食物調理科は3年ともなると実習がメイン。毎日せっせと調理したり献立考えたりの繰り返しです。

 

<ショクチョウ(食物調理科)>の大きなトクチョウは『話し合いは全員一致まで』。

なかなか独特なルールだけど、大問題でも小問題でもこの決定事項は繰り返し出てきます。今時珍しいけれど、こうなると徹底的に考えて論議をしなくちゃいけなくなりますねー。

パワーゲームにならないあたり、YAの中では若干児童書寄り的な位置づけなのかもです。

 

学校の特性を活かすためなのか、主人公のタイプなのか、恵志は高校3年生にしてはちょいと幼いかな?と思うところが多々ありますが、要素のいれ方によっては物語の流れが全然変わってくるでしょうから、恋愛要素や人間関係のあれこれに関してうとい子を主人公にして、純粋に調理の話にするのがいい、ってことなのかな。

 

 取り組んで、失敗して叱られたりそこから何かを学んだり、たまに学んだつもりが学べてなくってさらに叱られちゃうことなんかもあったり。

ものすごくドラマティックなことばかりおきるわけじゃないし、飛躍的に恵志の腕前があがって天才シェフに!なーんて少年マンガみたいな展開もないけど、だからこそ<日常>のあったかさや面白さがみっしり詰まってます。 

読み進むにつれて、そうそう学校ってこんなふうだった、っていう懐かしさと若さのパワフルさのおすそ分けをいただく気分になりました。

 

 美味しそうで元気が出る、まさに表紙のご飯のような作品。

モリモリっと一気に読めちゃいますので、気になった方はぜひご一読をどうぞ♪

 

そして、この本を知るきっかけになったYAのガイドブックがコチラ↓。

ここで紹介されてる本を読んでブログ記事にすることがこれから増えるかも?ですー^^

 

 [か行の出版社] [さ行のタイトル]

このアリスには、ぜひぜひ売れて版を重ねていただきたい

身もフタもありませんが本音です。

 

内容紹介

ルイス・キャロル不思議の国のアリス』刊行150周年記念出版!高山宏の新訳と佐々木マキの描き下ろしイラストで贈る、日本語版『不思議の国のアリス』の金字塔!

装丁・祖父江慎+鯉沼恵一(cozfish)(オール2色刷り・四六判・上製)

誰もが知ってるお話の、誰も知らないコトバとカタチ 「会話のない本なんて本じゃない、といちばんはじめのところでアリスが言っています。 この翻訳は会話のある本になっているはずです。 アリスは同時に絵のない本なんて、とも言っています。 この本の「絵」はどうですか? このたび、絵もあれば会話もある本をお届けできました」(本書より)  

 

 おススメのアリス、アリマス

アリスは古典です。
しかもたいてい挿絵がついています。
有名どころでいうとテニエルにラッカム、ちょっと変わりどころだとトーベ・ヤンソン(←ココロの姉妹のツイ友さんオススメ。未読の読まなくては本)とか?
どれもそれぞれ味わい深いんですが、まさか佐々木マキ氏にあの世界を再現していただけるとは思わなかったですよ!

 

ツイ友さんというかブロ友さんというかな方に「出てるんですよー、いいんですよー」っておすすめいただいて、なるほどいいかもと思ったんですわ。

表紙は色もイラストもわりと地味めで(失礼★)、中のイラストも2色なんですけども、それがまたいい味出してる

…って、佐々木マキさんの他の本でも書いたことあるような。

 

過去の蒸し返しはさておいて、とにかくアリスがかわいい!んですが、このアリスは媚のないかわいさなんだよねー。

アリスというとロリータ、みたいに結びつけられることもありますけど、このアリスにはエロス感じないっす。萌えないっす。でもめっちゃカワイイっす♪

 

そして新鮮だったのはウサギ!全然かわいくないwww 
狂言回し的にあらわれるから、可愛く描かれることが多いんだけど、このアリスでは不機嫌全開のぶっさい感じです。

女王はトランプまんまだし、チェシャ猫はにっかり笑ってるしね。

いわゆるパターン的な絵を踏襲しているところとそうじゃないところが絶妙にミックスされていて、うわーもうなんていうか…好きだー!!!!!

 

そして話が戻りますが2色遣いね。

とっても素敵なんですが、デザインの方が色も決めてるのかな?折に合わせてなのかわからないけれど、いろんなパターンの2色があって誌面が華やいでます。

編集者さんのインタビューないかな~、っとググってたら
表紙と中身がチラリと見られる記事発見!

 イイ感じのイラスト、ご確認いただけますよ~ん^^

 

そして忘れてはいけない、文章つーか翻訳でございます。

アリスのストーリーは知ってるけど、そして過去に精読したこともあるけど
絵だけではなく本文もしっかり読みなおしました。そして退屈しませんでした。
うーん、すごい。

 

アリスって、夢オチで、実をいうとそれほどわたし好みの内容ではないんですよ。それが結構シャキシャキ読めちゃうというのは、かなりこなれた翻訳なんですねえ。

高山氏のあとがきによると、アリスの訳は二度目とのことですが、前回の自分の訳をなぞるわけにいかないところがしんどそうです。

 

『”time”を「間」と訳せば解決すると気づいた』ことについて『天にものぼる心地』と書いていらして、この文章読むだけで一緒になって「おお!」と興奮しましたねー。

フィットする言葉を見つけた時のあの幸福感。個人の趣味のブログであってもたとえようもない嬉しさです。それがプロの翻訳家でお仕事で発揮できたら…感無量でしょうね。おめでとうございます!

 

年月を重ね、いろんな版が出ている中でも、面白い作品は「これはナイス!」とピッカピカに光を放ちます。

そしてこの本はまさにキラキラチカチカと細やかにまばゆく輝いているんです。


アリススキーさまも、ちょいと興味のあるだけって方も、

ぜひぜひ手に取ってご一読くださいませですー♪

 

 

[あ行の出版社]   [か行のひと]  [は行のタイトル]

画像、大きすぎ? ジャガイモのおっちゃんがアップなんでございますよwww

キモカワイイおっさん…ではないと思いますw

たべもんどう

たべもんどう
著者:鈴木のりたけ
価格:1,058円(税込、送料込)
楽天ブックスで詳細を見る

 

色々詰まった楽しい絵本

初っ端からジャガイモのおっさまをけなしちゃってごめんなさいですが
全体的に可愛いらしいというよりも面白い絵柄でして、この持ち味を活かしたのが
ジャガイモのおっさまを代表とする登場食べ物のみなさまなのでございます。
中表紙がなくて、いきなりイントロのページがはじまり、全員がまず登場していますので
ここを索引的に見て、あとでつき合わせるのもアリでしょうねー。

 

絵の中の探し物あり、さかさことば(回文)あり、早口言葉ありでなぞなぞもあり。なかなかバラエティ豊かな内容です。
一つに絞ってないので、飽きることなく「なになに?」ってページをめくりながら楽しめるのがイイですね。


色合いは若干暗めの重め。印刷でこうなったのか、意図的なものかは定かではありませんが、なんとなく昭和な香りがいたしますよ。
(そして色合いのせいか、食べ物たちがあまり美味しそうな気もしません。
ま、人型をとってますから、美味しそう食べたいと思わない方がいいのかなw)
絵画っぽくてちょっとリアル。でもどちらも突き詰めない。
このバランスが鈴木のりたけさんテイストなんだよなーと読みながら思い出しました。

 

ところで一点だけ気になりましたが、なぞなぞで「なかまはずれが ひとりいる」っていうの
これ、答えは何パターンかありますよね?ネタバレだから反転させますと
丸いハムが仲間はずれだそうですが、チョコだけお菓子だったり、お豆腐だけネギや醤油がのっていたりするんですよー。
これらを差したときに「ハズレ」って言わないでほしいなーと、読む大人の方々にはお願いしたいものです。

 

ま、そんなちょっと気になるところがありつつも、答えのページのオマケも楽しい、ナイスな絵本でした。
あんまり物語絵本好きじゃないのよねーっていう男の子へのプレゼントにもいいかもしれませんです。
よろしければお試しあれー♪

 

 

 

 [は行の出版社]  [た行のタイトル]
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